【書評】「繊細さんの本」気がつきすぎて疲れるのをやめたいときの解決策〈要約・感想〉

おすすめの本
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こんな人におすすめ

HSPの人

小さなことが気になっちゃう

五感が鋭くて、人より繊細な人

小さな幸せを見つけられる人

・繊細な感覚を活かす方法を知りたい人

さかす
さかす

心がチクチク、ヒリヒリ、ズーンとしやすかったのが、
ふわ〜、ゆらゆら〜っと和らぐような本でした。

本について

【紹介書籍】武田友紀, 『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』, 飛鳥新社, 2018, 238p

著者 武田友紀

武田さんは、HSP専門のカウンセラーです。

本書にも、書かれていますが、ご自身もHSPです!

会社員時代の、HSPらしい経験がたくさん書かれていました。

さかす
さかす

繊細な気質の方が、繊細な人たちへ書く本は、読者の人へ寄り添う本になっているので、
分かりやすい上に、心がほっこりします!

ちなみに、武田さんの著書には、

本書の内容とは別に、繊細さんが感じられる幸せを6つに分けて解説した、

今日も明日も「いいこと」がみつかる 「繊細さん」の幸せリスト』もあります。

こちらは2020年出版なので、より最新なものとなってます!

「繊細さんの幸せリスト」については、こちらの記事にもまとめましたので、

・6つに分けた幸せの種類(感じる幸せ、直感の幸せ、深く考える幸せ、など)

・それぞれの幸せを感じやすくするコツ(自分のときめくものを周りに置く、本音を表現する、などなど)

について知りたい方はこちらを!

本の内容 要約

本書では、HSPのことを、親しみを込めて「繊細さん」と呼んでいます。

そんな繊細さんの特徴、よくある悩み、その対策、繊細さを活かす生き方を紹介しています。

①繊細さんの心の仕組み

繊細さんは、神経システムが人と違うため、

過敏になったり、いろんなことに気づいたり、人とずっといると疲れたりするのは、当然のことです。

なので、気づかないようにする、気にしないようにする、というのは難しいです。

というより、そうすると、自分の感覚を否定することになってしまいます…。

一章では、繊細さん診断テストもあります。

このブログにも、HSPについてまとめた記事があるので、そちらを参考にしてみてください!

・HSPの特徴の「D O E S」について

・この特徴は病気ではないこと

・まだ研究の途中であること

などをまとめてありますので、気になる方はこちらの記事を読んでほしいです。

②五感別の刺激との付き合い方

2章では、刺激を減らす予防法と、疲れた自分を癒すケアの方法が、五感別に載っています。

この記事では、予防法の一部を紹介したいと思います。

視覚
・メガネやコンタクトの度を下げる
・サングラスをする
・伊達メガネをかける

聴覚
・ノイズキャンセリングイヤホンをする
・耳栓をする
・イヤホンで心地よい音楽を聴く

触覚
・肌の露出を減らす
・心地よい素材で肌を覆う

嗅覚
・マスクをする
・好きな香りのクリームをつける
・アロマペンダントをかける

味覚
・刺激の強い食べ物を避ける

『「繊細さん」の本 「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる』(p64-)
さかす
さかす

私は、普段メガネをかけてますが、人混みがすごい駅などでは、
メガネを外すことで、人の表情、視線などの刺激を減らします。

視力が低い人にしかできない技(笑)

刺激の強い食べ物を食べないようにする、のような、

そもそも刺激を受ける機会を減らす行動も、大切かもしれませんね。

例えば、人混みの多いところに行く機会を減らす。

大通り沿いや都会ではなく、静かめの場所に住む。

など、いろいろ考えられます。

③繊細さんの人間関係のコツ

3章では、人間関係に関する、繊細さんの悩みと改善策が書かれています。

私が印象に残った部分をメインに、要約していきたいと思います。

・人との距離感、境界線を意識!

・人に頼られると、断るのをためらう。

・困ってそうな人をすぐ助けようとする。

・高圧的な人にも優しくしようとしてしまう。

繊細さんは、こういう傾向にあるのではないでしょうか。

さかす
さかす

私も、中高生時代は特に、ちょっと苦手な人に対しても、
優しく振る舞おう!、みんな平等に!というのをどこかで意識していました。

もちろん、それらは、繊細がゆえの強みでもありますが、

それによって自分が疲れすぎたり、しんどくなったりしてしまったら元も子もないです。

それを、避けるためにも、相手との距離感を意識すること、境界線を作ることが大事です。

また、本書には、何かに対しての「キライ」という感情をもっと意識して、大事にするべきだと書いてあります。

繊細さんの、感覚レーダーは意外と的中するのかもしれませんね。

・人によって、性格、心の深さは違うという当たり前の再認識!

自分が繊細な感覚を持っていると、つい忘れてしましますが、

その感覚は、全人類がもっているものでは決してないです!

だからこそ、自分以外の人の感覚を、

こういうものかもしれないと想像したり、知ったりすることが大事です。

例えば、

日常の中で、相手の事情を全然考えずに、一方的に話をする人がいたとします。

繊細な私からすると、

・今は、その話を聞く準備ができてないかも
・その人に話すべきことか
・一方的に話すぎてないか

など、いろいろ配慮しようとしてしまいます。

ですが、これはすべての人が、もとからできるものではないと思われます。

本書には、「心の深さ」という表現の仕方で出てきています。

これは、どれだけ物事を深く考えるか、他人の気持ちを深く受け取ろうとするか

などの深さを指している言葉です。

そして、心の深さは、優劣ではなく、身長のような、人それぞれの性質だと書かれています。

上記の例では、心の深さが低そうな人が話をしようとしていた、と捉えられます。

なので、本人が意地悪をしようとしている、というわけではないのです。

ただ、「心の深さ」が違うだけなのです。

さかす
さかす

そうやって「心の深さ」で捉えてみると、
相手を悪く思ったり、自分が変に思えたりすることが減りますね。

もちろん、相手への配慮は、普遍的に大事な気もしますが!
この境界線が難しいところ…。

④繊細さんの働くコツ

・シングルタスクで、シンプルに!

繊細さんは、良くも悪くも良くも、あらゆることに気がつきます。

なので、頭がいっぱいいっぱいになりやすいです。

そこで大事なのが、重要なことを選び、一つに集中することです。

やることがたくさんあると、繊細さんお得意の想像力で、いろんなことが頭を巡って、集中が散漫になってしまいます。

なので、一つに絞って取り組み、良い感じのところまで行ったら、また次のことに取り組む。

それが良さそうですね。

・苦手を克服しようとする必要はない!

なんだか、大事なことが多くて、全部にビックリマークをつけてしまいます(笑)

苦手を克服するための頑張りをしている間は、自分に自信が持てないことが多いです。

それに、そもそも苦手なので、なかなか集中も、成長もできない。

そんな自分がまた嫌に…。そして、また、自分に鞭を打って…。

それを解決するのが、得意なことを仕事にする、ことです!

本書では、適職の条件として、

1. 「想い(いいなと思えること)」
2. 「強み(得意を活かせること)」
3. 「環境(職場の環境など)」

を挙げています。

さかす
さかす

この内容を読んで、自己理解のプロである、八木仁平さんのやりたいことの見つけ方のノウハウを思い出しました。

八木さんは、

「大事なこと・価値感
「得意なこと・才能
「興味のあること・好き

が重なることが「本当にやりたいこと」であると言っています。

この2つを組み合わせて、繊細さんに応用してみると、八木さんの3つの要素に加えて、

環境的な要因(競争的すぎない仕事、一つ一つに集中できる職種、高圧的な人が少ない職場など)が大事であると言えそうですね!

八木仁平さんについては、「世界一わかりやすい やりたいことの見つけ方」という書籍が、本当にわかりやすいので(笑)おすすめです

記事にもしていますので、ぜひ。

自分に合っていないことを頑張りすぎている人、

他人の軸で生きすぎていてしんどい人は、ぜひ見てみてください。

記事はこちら

⑤繊細さを活かすコツ

5章の内容を簡単に要約すると、

繊細さんは、ありのままでいることで、活き活きと、力を発揮できる!ということです。

繊細さんの5つの力(感じる力、考える力、味わう力、良心の力、直感の力)が載っていますが、

こちらは、本著者の武田さんの、『繊細さんの幸せリスト』という別の書籍に詳しく書いてあるので、ここでは、省略します。

なので、ここでは、ありのままでいるために必要な、自分の本音を知る方法を抜粋したいと思います。

自分の本音を知る方法が3つ紹介されています。

1つ目と2つ目を要約すると、

〜したい」と思っているのか、「〜すべき」と思っているのか見極めることです。

「〜したい」として想像した時に、窮屈なイメージや、義務感を感じた場合は

もしかしたら、今本当にやりたいことではないことや、「〜すべき」に近いかもしれないです。

3つ目は、幼い頃の自分をイメージして、その自分と対話してみるというイメージのワークです。

こちらは、本書を読んだ時に、ぜひ実践してみてください!

本書から学べること 感想

気が付きすぎて疲れても良い!

繊細な人なら多くの人が通る道かもしれませんが、私は

なんでこんなに気にしちゃうんだろう…。

と、自己否定してしまっていたことがあります。

今も、完全になくなったわけではないですが、

そんな自分でもいいよな」と昔より思えるようになりました。

そして、本書を読んだ後は、このような、そのままの自分を受け止める感覚が強くなりました。

記事のタイトルには、「気がつきすぎて疲れるのをやめたいとき」と書きましたが、

正直、繊細な人には、それは難しいです。

というか、気が付きすぎても、それによって疲れても良いのです

大切なのは、そうならないようにネガティブな刺激をどう減らすか、疲れた後にどうケアするかです。

むしろ、その力があるおかげで、小さな幸せを感じられる

と、より自分のことが好きになれる本でした。

能動的に休む 休み方の工夫

ネガティブな刺激をどう減らすか、疲れた後にどうケアするか

と書きましたが、本書にもその具体的なアイデアがたくさん書いてあります。

その中でも、私が大事だと思ったのが、能動的に休むということです。

さかす
さかす

私は、つい、やるべきことをずっと考えてしまい
いつのまにか頭と心がいっぱいいっぱいになって、

休むのはもったいない…というか、休み方がわからない…、
そして、自分が何したいのかさえわからない…、という状態になったりします。

疲れすぎて、もう何もできない…。という状態になる前に、適度に休むことは、

いっぱいいっぱいになりやすい繊細な人にとっては、特に大事だと思います。

頭が過労状態だったり、心が張り詰めていると、

繊細さをポジティブに使って、小さな幸せを見つけることも、難しくなってしまいます。

なので、能動的に休むのが大事だと、私自身も肝に銘じたいです!

具体的には、

・人が多く集まるところに行った夜は、スマホも遠ざけ、一人で過ごす

・活動的なことをした後は、安心できる場所でゆっくり休む。

・緊張するシーンがあった日は特に、自分の好きなこと、癒されることをする時間を用意する。

・適度に、安心できる人と一緒に過ごす時間をもつ

などが考えられます。

繊細な方には、ぜひ試してみてほしいです!

まとめ

武田友紀さんの『「繊細さん」の本』を紹介しました!

今でこそHSPという概念が広まってきましたが、

そんなHSP、繊細さんについて書かれた始めの頃の本です。

繊細さによって、不安や、人間関係での苦労を感じることが多くなるかもしれないです。

そんな繊細さを変えることは難しいですが、

実は、繊細さのおかげで、より豊かに生きることもできるのです!

そんな温かいメッセージと、それだけではなく、実用的なアイデアも詰まった本でした。

繊細な方は特に、読んでみると、生きるのが楽になってくるので、おすすめします!!

さかす
さかす

この記事が、繊細な方々が生きやすくなる手助けになっていたら嬉しいです!!

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