こんな人におすすめ
・繊細な感覚をもつ人、HSPの人
・あれこれ物事を深く考えがちな人
・表面的な会話が苦手な人
・日々の生活で気持ちがいっぱいいっぱいな人
・繊細な自分を受け入れる方法を知りたい人
実際のHSPの人たちの体験や本音が多く載っていて、いくつか共感できるものがあり、
自分の感覚を改めて客観的に見れました。
本について
【紹介文献】イルセ・サン, 『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』, Discover, 2016, 230p
本の内容 要約・抜粋
他のHSPについて書かれた本にはない、特徴的な内容をメインに取り上げたいと思います!
①HSP自己診断テスト
本書のは、質問数も多く、より繊細さの特徴を網羅しています。
また、点数で教えてくれるため、繊細さの感覚の程度を知る目安になります。
HSPチェックリストについては、インターネットにもいくつかあるので試してみると良いと思います。
「敏感な人」とは
HSPは生まれ持った性質であり、
その性質により、多くの能力を持っていると捉えることができます。
例えば、
・一度に多くの情報を吸収できる
・とても慎重で危機管理能力が高い
・共感力が高く、気配り上手
などです。
また、表面的にはHSPに見えない、外向的なHSPや、刺激を求めるHSPもいます。
こちらは、HSS型HSPとも呼ばれます。
これについては、こちらの本たちを見ると良いと思います!
記事はこちら”HSS型HSPにおすすめの本まとめ4冊厳選【かくれ繊細さん】の特徴〈繊細で大胆な自分のことを知る〉”
繊細な感覚はあるけど、でも完全にHSPっぽくはない、、、という方はぜひ見て欲しいです。
②「敏感な人」が抱えやすい心の問題
特に印象的なのは、「自分自身に高度な要求をしてしまう」こと。
いわゆる自分ルールを作り過ぎてしまうことですね。
「暇な時間を作ってはいけない!」、
「人の前では礼儀正しくしないといけない!」、
「他人を不快にさせてはいけない!」
など、私も、無意識の自分ルールを作りがちでした。
こういうときに大事なのが、基準を下げること。
と、言われても難しいかもしれませんが、
もし自分のルールを破ってしまっても、その自分自身を受け入れることを繰り返してみる、ということです。
そうすることで、自分自身のルールの基準を下げることができます。
また、周りの人も、優秀でいようと頑張る自分ではなく、ありのままに近い自分を受け入れる人が集まってくるはずです。
③「鈍感な人たち」とうまく付きあうには
重要だと思ったのが、会話をするときに、双方向の対話にすることです。
HSPは、共感力、想像力が高いため、話の聞き手となるのが得意です。
でも
ですが、聞きすぎると、吸収する量も多く、すぐにいっぱいいっぱいになってしまいます。
始めは、楽しく聞いていて、たくさん質問したりもするけど、いつのまにか疲れ果てていることが、多くあります。
疲れてる時は、相手の話が目の前の空中をさまよって、内側に入ってこない感覚になります笑。
右から左に通り過ぎるってやつですね。いや、そもそも入ってきすらいないか(笑)
なので、大事なのは、自分の思ったこと、感じたことをしっかり相手に伝える。
それが難しい時は、「どう感じたか話もいい?」と発言の前置きをしたり、
「私だったらこう感じるな」という共感を自分の言葉で示したりするとよさそうです。
⑤「敏感な自分」とうまく付きあうには
HSPの能力を楽しむ機会を作ることで、HSPの人の幸福度は高まっていくはずです。
本書の素晴らしい点でもあるのが、その提案の例が巻末にたくさん載っていることです!
例えば、
・本を読む、ラジオを聴くなどのインスピレーションを与えてくれる活動
・軽い運動をしたり、お風呂、足湯に入るなどの体を心地よくする活動
・植物のお世話をしたり、ハイキングをしたりなど、自然と触れる活動
・楽器の演奏や歌、文章や詩や手紙や日記などの自己表現の活動
などなど、多くの例が載っています。
これらを参考にして、
「多くの刺激を受け過ぎたときはこれをする」、
「朝起きたらこれをする」、
「仕事や学校から帰ったらこれをする」、
「休日にはこれをする」
という自分なりの習慣があると、充実して、自分の気持ちをうまくコントロールし、快適に過ごせそうです。
私は、間接照明を点け、部屋でゆったり本を読むのが好きです。
冬場などは、本を読みながらホットミルクなどを飲むのも、心落ち着き、満たされます。
また、このような繊細さをうまく使って幸せになるコツに関しては、
こちらの「繊細さんの幸せリスト」という本にまとまっています!
・深く考える幸せ:自分の気になることについて深く考えたり
・良心の幸せ:人の幸せそうな笑顔にポジティブな影響を受けたり
など、さまざまな視点からの幸せが載っています。
本書から学べること 感想
自分なりの課題について考えられる
HSPと一口に言っても、その特徴や、育った環境は人それぞれ違います。
なので、生活の中で出てくる課題も、人それぞれ少しずつ違うはずです。
本書には、多くの視点からの、HSPが抱えやすい問題、その解決策が載っています。
・表面的な会話が続くと退屈:表面的な会話を、深い会話にする方法
・自分に怒ってしまう:他人に優しくするように、自分にやさしくする方法
・人や過去に対して怒りを感じる:「すべき」から「だったらいいのに」に変え、怒り静かな悲しみにして、消化していく方法
などなど、自分なりの課題にあったものが見つかるはずです。
他の項目が気になる方は、ぜひこちらで、もくじを見てみてください。
自分だけじゃないと知れる
本書には、それぞれの項目に、1つずつくらい、HSPの実際の声が載っています。
全てではないにしても、そのうちのいくつかには共感できるはずです。
HSPは、5人に1人くらいと言われる、どちらかというとマイノリティの性質です。
そのため、「自分だけなんでこんなに変なのだろう…」と感じることがあると思います。
私も、自分の性格について理解してきてもなお、嘆くように、「自分っておかしいな」と感じることがあります…笑
そのような人にとっては、特に、
自分以外にも、自分に似た人たち、自分と似た悩みをもつ人たちがいることを知れるのは、嬉しいことのはずです。
安心感にもなるし、自分のことを客観的に見れることにも繋がります。
まとめ
「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」を紹介しました。
タイトルの通り、この世界のマジョリティは、より鈍感な人たちなのかもしれません。
その中で生きる、敏感な人の特徴、生きづらさ、処世術が詳細に載っています。
HSPかもな、と感じる人には絶対に読んで欲しい1冊です。
少しでも、本書とこの記事が、あなたらしく生きる一助になったら幸いです!!