こんな人におすすめの記事
・ふとしたときにスマホを触っている人
・SNSを見すぎてしまうことがある人
・TikTok、Instagramで他人の投稿を見ているだけの人
・鬱っぽい、不眠症っぽい人
・集中力を高めたい人
・「今」を生きたい人
スマホのせいで、
目の前にある幸せを感じにくくなっていたかもしれない。
そんなことに気づかせてくれる本でした。
本について
【参考文献】
Anders Hansen, 『スマホ脳』, 新潮新書, 2020, p255
著者 アンデシュ・ハンセン
著者のアンデシュ・ハンセンさんは、
スウェーデンの精神科医。
メンタル不調、ストレス、うつ、睡眠障害など、
さまざまな現代人の悩みを、
研究に基づいて、問いと対策を発信しています。
これらをテーマにした著書は、
他の著書も含めて、
世界的なベストセラーになっています。
他の著書には、
『一流の頭脳』『最強脳』『ストレス脳』『運動脳』『メンタル脳』があります。
この中の『メンタル脳』については、
記事にしていますのでぜひ見てください。
こちらの記事 “【本】人はなぜ悲しみ、精神を病むのかを解説「メンタル脳」〈要約・感想〉”
とても読みやすく、わかりやすく、
具体的な改善策が提示されている本でした。
また、『スマホ脳』にも通じるところがあります。
『スマホ脳』が役に立った!という方なら、
こちらの『メンタル脳』も役に立つと思います。
「カズレーザーと学ぶ。」でも紹介された
5/14に、日本テレビの番組「カズレーザーと学ぶ。」でも、
著者が登場し、本書を取り上げ、スマホとの関わり方について、さまざまな解説がされていました。
昨日の放送をテレビで見て、
やっぱこのトピック大事だよな!と思い返し、早速、記事にすることにしました(笑)
本の内容 要約
①ストレス、恐怖、うつの役割
こちらについては、
メンタル脳の記事でも、
同じようなことを書いているので簡単に。
簡潔にまとめるなら、
「ヒトが生き延びるためには、
ポジティブな感情だけではなく、
恐怖やうつなどのネガティブな感情も必要であった」
ということです。
なので、あなたがネガティブ思考なのも、
あなたがおかしいとか、悪いわけでは決してないです。
②スマホやSNSは、依存させるようにできている
「ついスマホを見てしまう」
「暇があったら、通知をタッチしている」
「SNSやYoutubeを見ていたら、いつのまにかこんな時間になっていた」
現代を生きる人なら、
誰でも一度は体験していることなのではないでしょうか。
これは、それらのツールが、
人にドーパミンという報酬を与えて、
見せ続けさせるメカニズムになっているからです。
それも、結構協力に…。
だから、あなたがスマホやSNSをつい見すぎてしまうのも、仕方ないです。
③集中力、メンタルヘルス、睡眠の悪化
つい見すぎてしまうのは、仕方がないよね!…で終われば良いのですが、
そのせいで、
あなたの集中力は低下し、
記憶力も衰えていき、
引きこもり気味や、うつ気味になり、
寝れない、起きられない、だるいなどの
症状が起きているかもしれないのです。
・スマホを触り始めて、情報量が多く、新たな通知も来て、何をしようとしていたか忘れる
・残酷な事件のニュースや世界の紛争のニュース、それも、感情を煽るようなニュースに動揺
・SNSで、他の人の投稿を見て、「羨ましいな」と思う。
・それを超えて、「なんで自分はこうなれないんだろう」と劣等感を感じる
さまざまな面で、悪い作用が出ているのではないでしょうか。
それを防ぐには、まず、
・スマホを使う時間を制限する。
・物理的にスマホを遠ざける。自分の部屋に置かない。
・スマホでなくても良いツールは、それを使う。
例)目覚まし時計、メモなど
・リアルで人とあって交流する。
スマホを目覚まし時計として使うと、
1、寝る前に触ることになってしまう(睡眠の質が下がる)
2、寝室にスマホを置くことになる(近くにあるだけで注意が向いちゃう)
3、起きた後、ついスマホをさわってしまう
ので、私は、目覚まし時計は別で買ってます!
おすすめは、光る目覚まし時計です!!
うるさい音ではなく、光なので、快適に朝日を浴びたように起きられます。
記事にもしましたので、
睡眠で問題を抱えている方、
心地よい目覚めを体験してください。
こちら”寝起きが悪い人へ【光る目覚まし時計】〈レビュー〉朝気持ちよく起きるにはこれ!”
④運動をする
運動について、本書には、こう書かれています。
どんな運動でも、メンタルの改善に効果がある。
中でも一番いいのは、心拍数を上げる運動。
ただ散歩するだけでも驚くべき効果がある。
集中力を高めたければ、週に3回45分、
できれば息が切れて汗もかくまで運動すると良い。(p248)
(要約済み)
なぜ、運動が、メンタルに良いかというと、簡単にまとめると、
運動をする
→体調が良くなる、体が丈夫である(と脳が認識する)
→危険に対して、強く反応しなくても良い(と脳が判断する)
→不安や恐怖、ストレスが軽減する。
という感じです。
これを聞いたら、運動しないわけにはいきませんね。
ぜひ、一緒に運動しましょう!!笑。
私は、週に1、2回くらい、家の周りを15分くらい散歩することがあります。
そのときは、スマホを家に置くか、音楽を聴くだけで、スマホは使わずに、
ただ体を動かしたり、周りの景色を眺めたり、歌を歌ったり(笑)しています。
そうすると、ずっとPCやスマホを使って疲れていた状態だったとしても、
体も心も、少しリフレッシュすることが多い気がします!
「運動」と、言われると、少し構えてしまいますが、
「運動」と捉えずとも、
・散歩
・駅の階段を使う
・買い物を通販ではなく、スーパーまで歩く
・デスクワークをしていたら、休憩に立ってストレッチ
こんなことなら、少しはできそうですよね。
本書から学べること
失うのは、スマホを使う時間だけではない
スマホは、さまざまな重要そうな情報をくれたり、娯楽をくれるため、
スマホを使っている時間だけでも、多くの時間を使ってしまう日もあります。
ですが、この本を読んで気づいたのは、
「失っていたのは、スマホを使っている時間そのものだけではい」ということです。
一部は本書にも載っていることですが、例を挙げてみます。
・スマホが面白いから、他人と一緒にいても他人に興味が向かなくなっている。
・通知が気になるから、人との話に集中できない。
・スマホが机の上にあるから、そこに注意が削がれて、集中力がなくなっている。
・スマホを使ったから、その後も落ち込み気味になり、人と関わるのを避ける。
・SNSで交流しているから、この人とはリアルで会わなくていいか、となる。
・スマホを夜に見すぎて、睡眠不足になり、怒りやすく、不安になりやすく、大事な人からも距離を置かれる。
などなど、
さまざまな、自分の能力や感情、大切な機会を失っていたかもしれないことに気がついたのです。
これは、幸せになる要素を失っていることにもつながっているのではないか、と感じています。
だからこそ、スマホとの関わり方は、
スマホを使う人誰もが考え直すべきだなのです。
私は本書を読んで、そうだったのか!!と衝撃を受けました。
本書を読んで、ハッとする人は多いと思います。
本書のメリット
本書は、
科学的にスマホがどう悪影響を与えるのかを、
人の脳の仕組みを紐解きながら解説しています。
だから、原因とその影響が、しっかり構造的にわかるのです。
脳科学を主に、
人類学、心理学、教育学などの視点で述べられていて、
とても論理的で、納得のいく内容です。
また、具体的な対策(運動やスマホとの関わり方)
についても深く言及されています。
なので、この一冊で
スマホという、
現代人の人生の大きな部分を占めるツールと向き合い、
コントロールすることができるようになっていくのです。
まとめ
アンデシュ・ハンセンさんの『スマホ脳』を紹介しました。
自分はスマホ依存症だと思う方はもちろん、
スマホを使う人なら誰でも読むと生活の質が変わる本であると思います。
また、
「スマホがない生活なんて、もう今からでは遅いよ」
と思う必要はありません。
脳みそは変わるのです。
つまり、あなたの感情、メンタル、思考も、これから変えることができます。
そのためのヒントがギュッとつまった一冊となっているので、気になった方は読んでください!!