こんな人におすすめ
・最近体調やメンタルの調子が悪い人
・つい食べ過ぎ、飲み過ぎ、買い過ぎをしてしまう人
・頑張ればこの先幸せになれると思ってる人
・仕事や勉強に強いストレス、疲れを感じている人
・セロトニン、ドーパミン、聞いたことあるが、詳しく知らない人
・脳科学、心理学に興味がある人
・幸せを実感したい人
バイトに疲れて何もできない、何もする気にならない…。
でもお金も必要だ…。つらいよぉ、残酷な世界だ、ぴえん…。
そんな精神状態だった自分へ送りたい一冊です。
本について
【参考文献】
樺沢紫苑,『精神科医が見つけた 3つの幸福 最新科学から最高の人生をつくる方法』, 飛鳥新社, 2021, 365p
著者 樺沢紫苑
著者の樺沢紫苑さんは、精神科医、作家で、
「日本一アウトプットする精神科医」として、
心理学や脳科学の知識をわかりやすく発信されています。
シリーズ95万部超えの『アウトプット大全』『インプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、
47冊の著書があります。(2024年現在)
本の内容
①幸福は、3つの脳内物質
幸せを感じている時に、人間の脳内に分泌されている物質には、さまざまなものがありますが、
本書では、主な物質の「セロトニン」、「オキシトシン」、「ドーパミン」を取り上げています。
そして、それぞれの性質に合わせて、幸福を3種類に分けています。
(p24)
「セロトニン的幸福」:健康の幸福。
心身の調子が良く、病気でない。
「オキシトシン的幸福」:つながりと愛の幸福。
人とのふれあいやコミュニケーション、所属によって生まれる。
「ドーパミン的幸福」:お金、成功、達成、富、名誉、地位などの幸福。
どんどん欲しくなるもの。自己成長の源にもなるし、依存症の原因にもなる。
そして、樺沢さんが本書を通して、最も強調しているのが、
1.「セロトニン的幸福」> 2.「オキシトシン的幸福」> 3.「ドーパミン的幸福」
の優先順位にするべきである、ということです。
むしろ、この順番を間違えると、
・社会的な成功を求めて働き過ぎて(ドーパミン的幸福を優先)、
体を壊したり、メンタルを崩し、鬱になったりしてしまう(セロトニン的幸福の欠乏)
・お金欲しさに(ドーパミン的幸福を優先)、
他人を蹴落として自分の実績を上げ、段々と孤立していってしまう(オキシトシン的幸福の欠乏)
のように、不幸にすらなっていってしまう可能性があります。
②セロトニン的幸福を手にいれる方法
セロトニン的幸福を手に入れるには、
・睡眠、運動、朝散歩
最低6時間以上、理想は7時間以上の睡眠。
朝起きたら、太陽の光を浴びながら、散歩をする。
・病気を予防する
治療になる前に、定期的な検診に行ったり、禁煙をしたり、規則正しい生活習慣を整える。
・緩急をつける
昼間に仕事をするなら、夜はリラックスして休む。
1ヶ月に5時間以上自然の中で過ごすだけで、大幅にストレスが軽減する。
などがある。
個人的に、特に大事だな、と思ったのは「緩急をつける」ことです。
私は、人よりも多くの情報をキャッチしやすかったり、人といると疲れやすかったりする、
いわゆるHSPの、感受性の高い性質を多くもっているため、
日中に活動した後は、結構疲れていることが多いです。
疲れているはずなのに、活動中は疲れていると実感していないこともあるんですよね。
終わった後にドッと疲れが来たり…。
HSPのみなさま、こういうことありますよね…?(笑)( ´Д`).。o○
ですので、意識的に、
夜はスマホを手元に置かずにぼーっとしたり、
ちょっと散歩をしたり、
美味しいものを食べたり、
一緒にいて落ち着く人と話したり、
とにかく寝たり、
など、休息をして、
エネルギーの充電をすることが、とっても大事だよなと思います。
ちなみに本書には、他にも多くの方法が載っていますので、
気になる方はぜひ読んでみてください!!
③オキシトシン的幸福を手に入れる方法
オキシトシン的幸福を手に入れるには、
・人とつながり、孤独を解消する
友達やパートナー、親子、ペット(植物でも良い!)と触れ合う、話す。
対面で交流する。
・人に親切にする
人にしてあげることができた親切を振り返る、親切日記を書く。感謝日記も同様。
などがある。
私は、アイコンにするくらい猫が大好きなので、
猫にふれあいまくってオキシトシン全開で行きます!!!笑
印象的だったのが、「人に親切にする」ということです。
たしかに、人に親切にすると、自分に余裕があるからこそなのかもしれませんが、
心地が良くなることが多いような気がします。
1日の終わりに、親切日記を書くことで、
日中、意識的に、人に親切にすることができるようになりそうです。
それに、人に親切にできてる!という実感は、自己肯定感を生み、
次章の「ドーパミン的幸福」にもつながるのではないでしょうか。
④ドーパミン的幸福を手にいれる方法
ドーパミン的幸福を手にいれるには、
・制限する
飲酒量、ゲーム時間、スマホ時間を制限。
・コンフォートゾーンを出る
自己成長につながるような、「ちょい難」に挑戦してみる。
などがある。
たしかに、ゲームなど、
欲しい欲しい!とやりすぎた末に飽きたことでも、適度にやれば楽しいことは多い気がします。
ですが、こんな声が聞こえます。
「やめようと、何度も思ったのですが、なかなかできない…。」
わかります。制限するというのは、やろうと思っても難しいですよね。
そこで、本書にも似たようなことが書いてありますが、私がオススメなのは、
欲しくなるものを近くに置かない、物理的に遠ざけること(手間を増やすこと)です。
・お酒は、箱買いせずに、毎回スーパーで一本ずつ買う。
・ゲームを部屋に置かない。
・スマホの電源は、使う時以外は切っておく。
などです。
私も、Switchのスプラトゥーンにハマり過ぎて、
深夜までやってしまい寝不足になることがあったので(汗)、
このままではあかんなと思い、Switchの本体、ソフト、コード類を
別々のところに封印して収納することで、次やるのを面倒にしました。
それでも、難しい場合は、家族や友人に話し、協力してもらい、監視してもらうのも、
前向きで建設的な手段だと思います!
⑤お金、遊び、食の習慣
②③④を参考に、
様々な、「お金」「遊び」「食」に関する、
幸せにつながる習慣が載っています。
この記事では、紹介しつくせないので、
省略させていただきます!
ぜひ、本書をご覧ください。
本書で学べること
人と何かをする、という魔法
人と一緒にすることで楽しさが倍になる、
というようなことはよく言うと思います。
そして、実際に、人とすることで、
より楽しく、より味わえるようになる気がします。
例えば、
・食事
・お酒
・スポーツ
・音楽、楽器
・ゲーム
・旅行
などです。
もちろん、一人でやってもいいし、一人でやる面白さもあると思います!
(個人的には、一人で旅に行くのも、のんびり、
人の目を気にせず行きたいところに行けるので好きです(笑)
ですが、人と一緒に何かをすることで、一人でいる時とは違い、
より元気が出たり、
テンションが高まったり、
多幸感に包まれたり、
温かい気持ちになったりすることがあるのではないでしょうか。
また、これは、本書で言う「オキシトシン的幸福」を中心に、
ドーパミンの暴走を止めることにもつながります。
本書がオススメする、さまざまな習慣に、「人と」という共通点がある気がしました。
幸せは、結果ではなく「過程」
私もハッとしましたが、多くの人は、
「この勉強、仕事をもっと頑張れば、報われて、より幸せになれる!」
「お金を稼ぐには、社会的な成功をするには、若い人は特に頑張らないと!」
と考えてはないでしょうか。
もちろん、そう言う面もたしかにあります。
ですが、それが行き過ぎると、
本書で言うところの、3つの幸福の優先順位が狂い、幸せが崩れてしまいます。
また、そのように考えていると、
なかなかその過程を楽しむのが難しくなるよな、と感じます。
これは、テストで良い点を取ったらご褒美をあげると、
勉強を楽しくできていたのが、ご褒美をもらうことに目的が変わってしまい、
勉強の楽しさが軽減してしまうのと似ている気がします。
その過程自体を、じっくりと味わい、試行錯誤しながらも楽しむ。
それは、今に集中して生きるということに通じるのではないでしょうか。
本書のメリット
このブログにも、いくつか引用させてもらいましたが、
実践的で、具体的な方法が載っているのが、とてもありがたいです!
それも、お金がないとできない…。なんてことはなく、
すぐに実践できることができるものばかりです!
さらに、20、30にもわたる習慣が載っているため、自分に合うものを試してみれば、
確実に、今よりも幸せを実感できるようになるのではないでしょうか。
まとめ
樺沢紫苑さんの『精神科医が見つけた 3つの幸福 最新科学から最高の人生をつくる方法』を紹介しました。
幸せについて、哲学的に述べている本を読んでも、
なかなか、現代にあっていなかったり、
すぐには幸せを実感できないことが多くあります。
ですが、本書に載っているのは、
現代生活に即して、すぐに効果が実感できる方法がほとんどです。
仕事に疲れている方、孤独を感じている方、体調がすぐれない方、鬱っぽくなっている方、
ぜひ、本書を通して、合理的、科学的に、今よりも幸せを感じていって欲しいです。