こんな人におすすめ
・泣けるドラマが見たい人
・ヒューマニティな物語、コメディが好きな人
・言葉が好きな人
・普段何気なく使う言葉に違和感を感じたことがある人
・大切な人に思いを伝えたい人
心の奥の方にまで、入り込み、刻まれるようなドラマ。
「なんて」素晴らしく、人間味あふれる話なのかと思いました。
ドラマの見どころ
毎話泣ける
毎話泣けます(笑)。
人と人の間に生まれる、
すれ違い、違和感、不安、心配、焦燥、葛藤、
そして、愛情、友情、思いやり、厚意、やさしさ、気遣い、温情、
それらがとても詰まったドラマになっています。
個人的に、特に泣けたのは、第4話です。
辞書の図版を、イラストレーターの方に頼もうとする回です。
ネタバレになるので、詳しくは言いませんが、親子でイラストレーターをやられていて、もう立派にお仕事としてされているお子さんの方に、イラストをお願いするシーンです。
その方は、親のイラストへの向き合い方があまり好きになれませんでした。
ですが、その親のイラストへの気づきを主人公、池田エライザさん演じる、岸辺みどりはその方に伝えました。
そこで描かれる親子愛がとてつもなく、美しく、
分かりやすい愛ではないからこそ、
さりげなく込められた愛に、とても泣けます。
言葉との向き合い方は、心との向き合い方
主人公の岸辺みどりを中心に、多くの「言葉」の意味や使い方に関して、
葛藤と成長が描かれています。
そして、その「言葉」たちは、普段私たちも接しているものなのです。
だからこそ、言葉との向き合い方を考えさせられます。
そうやって、言葉と向き合うということは、
自分が何を感じ、考え、伝えたいのかという、心と向き合うことだと感じました。
大切な人に向けて、思いをちゃんと「言葉」にして伝えたいと思えました。
キャラ設定が面白い(笑
辞書編集部員の性格が、良い意味で時にチグハグしていたり、時に一致団結していたりするのがとても人間味があふれていて、面白いです。
野田洋次郎さん演じる、馬締光也の性格は、一言で言えば、辞書と言葉オタクです。
そんな辞書オタクっぷりが、とてもユニークに描かれています。
また、まえだまえだの、前田旺志郎さん演じる、天童充は、辞書編集部でバイトとして働く大学生で、毒舌が効いている編集部員です。
岸辺みどりとの間の、バチバチ、チグハグした雰囲気が、見ていて滑稽です(笑)
現代に生まれる言葉
LGBTQ、新型コロナウイルスについても扱う、とても現代的でホットなテーマのドラマです。
つまり、それらにまつわる言葉も、とても今どきのものばかりです。
今を生きる私たちが向き合うべき言葉たち、ではないでしょうか。
まとめ
NHKのドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」を紹介しました。
つい先日、2024年4月21日に、最終回が終わったばかりです。
これは、私の予想ですが、数十年後にまた、「舟を編む」はその時の世の中を映したリメイクが作られる気がします。
原作小説、映画、アニメ、ドラマ、多くの媒体で時代をこえて「舟を編む」の話が作られているのは、時代とともに言葉が移り変わるものである、生きものゆえではないでしょうか。
言葉の力を感じたい方、ぜひ見てみてください。