【本】ワクワク創作が好きな人へ「仕掛学 -人を動かすアイデアのつくり方-」〈要約・感想〉

おすすめの本
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こんな人におすすめ
面白いカラクリや、ユニークな仕掛けが好きな人

行動経済学、心理学に興味がある人
ものづくりのアイデアが欲しい人
・とある人の行動を変えたい
無理をせずに、健康で快適な生活を送りたい人

さかす
さかす

日常に、ちょっとしたアイデアを加えれば、問題が解決できるはず!

そんな「仕掛け」についての本。

読んでいて楽しい本でした。

本について

【参考文献】
松村真宏, 『仕掛学 -人を動かすアイデアのつくり方-』, 東洋経済新報社, 2016, 173p

著者 松村真宏

もともと、人工知能の研究をされていました
(大阪大学基礎工学部卒業、東京大学大学院工学系研究博士課程終了)

そのため、コンピュータやデータを通して人を動かすことが普通の考え方でした。

ですが、多くの現象はデータになっていない事実に気づきつつありました。

そんなときに出会ったのが、
とある動物園の仕掛け
(足元に穴のあいた筒が設置されていて、いかにものぞきたくなる仕掛け!覗いてみると…)。

これに出会って以降、
データやコンピュータに頼らない
「仕掛け」によって、
人を動かすアイデアを探究していくことになりました。

私が高校生の頃に、
NHK Eテレで放送されていた
「又吉直樹のヘウレーカ!」の、
2019年7月17日の放送で松村さんと「仕掛学」が紹介されていました。

実は、私もこの番組を当時見ていて、
「ものづくりワクワクするなぁ!」と思ったのを覚えています。

そして驚きなのが、
それから5年ほどの時を経て、
面白そうだなと思って
手に取った本書を読み進めていると、

「あれ?どっかでこんなこと研究している人いたよな?」

とあの番組のことを
思い出すことになったのでした(笑)
(人の興味みたいなものの根っこは変わりませんね。)

仕掛学の1冊目

松村さんは、他にも
「毎日がたのしくなる! まほうのしかけ しかけは世界を変える!!」、

そして、仕掛学の第二弾である、
「実践仕掛学: 問題解決につながるアイデアのつくり方」
を出版しています。

本書は、それらの仕掛学にまつわる、
研究の内容や、その軌跡を綴った第1冊目となってます。

なので、「仕掛学」ってなんだ?、
人を動かすもののアイデアについて知りたい!
という人は、1冊目の本書を
読んでみると良いと思います。

まだ、他の本は読んでいないので、
また次巻を読んだらレポートしたいと思ってます!

本の内容

仕掛けとは?

 「仕掛け」の定義(公平性、誘引性、目的の二重性)

 直接命令するのではなく、間接的に人を動かす、「ついしたくなる」をつくるアプローチ

仕掛けの基本

 仕掛けの便益と負担 

 インパクトは薄れていく?!

 仕掛けの構成要素による分類

仕掛けの発想方法

 人の行動を観察する。特に好奇心旺盛である子どもたちの

 生み出した4つの発想方法(仕掛けの原理を利用する、オズボーンのチェックリストなど)

本書で学べること

人を行動させるアイデアの極意

「これした方がいいよな」
「あれやらなきゃな」

そう頭で分かっていても、
実際にはできないこと
日常生活には山ほどあります。

さかす
さかす

早く寝たいし、
早く起きたいけど、
なかなかできなかったり、

スマホをついつい、
だらーっとみてしまったりすること、ありますよね…。

松村さんは、
パンをつくるホームベーカリーが、
目覚ましがわりになる「仕掛け」だと述べています。

どういうこと!?と思ったと思います(笑)。
本書の、仕掛けの分類の仕方を借りて、分析してみます。

物理的トリガでの、
パンの良い匂いがしてくる嗅覚によるフィードバック。

心理的トリガでの、
パンが食べられるという報酬の個人的文脈。
そして、パンをすぐ取り出さないと縮んでしまうという、ネガティブな期待。

これらが関係しているのはないでしょうか。
本書には、このように一つの仕掛けをいろんな要素に分解して、分析する方法が載っています。

それでは、私も、
スマホを見てしまうことに対しての
「仕掛け」
を考えてみることにします。

例えば、スマホには、
画面の色をあえて白黒のモノクロームに
設定することができます。

こうすると、視覚によって、
色がないので刺激が少なくなったり、
見てても面白く無くなってきたりするので
(不協和やネガティブな期待にあてはまるか?)

脳内に発生するドーパミンが少なくなり、
見る時間を減らすことできるかもしれません。

もしくは、スマホを続けて使用すると、
アラームがなるようにするなどもいいかもしれません(聴覚、ネガティブな期待を利用する)

また、スマホ自体を自分の部屋に
いれないルールをつくるものいいかもしれません(これはもはや「仕掛け」ではないか笑?)。

ルールではなくて、
例えばスマホケースを自分の部屋の
デザインとはかけ離れた、
真逆の色にするとかだと、
持ち込みにくくなるという、
誘引性のある「仕掛け」になりえますね。

本書のメリット

なにより、具体的に取り上げている
仕掛けたちがとても面白いです。

そうきたか!というものも多くあり、
読み進めると、脳内のシナプスが
繋がっていく感覚になります(笑)。

例えば、表紙にある、
バスケットゴールがついたゴミ箱。
どう考えても、ゴミを投げ入れたくなります。

他にも、イタリアにある、「真実の口」を模した、
口をあけたライオンのオブジェがあります。

口に手を入れると、手指消毒液が出てくるのです!(面白い!)

このアイデアを読んで、
私が思い出したのが、
京都への旅行で二条城へ、
夜のライトアップや、
プロジェクションマッピングなどを
見に行った時のことでした。

そこにも、手をかざすと、
消毒液が出てくるオブジェがあったのですが、

それは、手に花の模様などが
プロジェクションマッピングによって
映し出されるというものでした。

とても綺麗なので、「ついしたくなり」ました。

また、本書は、注釈もユニーク
面白い表現になっているものがあり、
読んでいて楽しい本でした。

まとめ

松村真宏さんの「仕掛学 -人を動かすアイデアのつくり方-」を紹介しました。

このような仕掛けは、
気づいていないだけで、
実は社会のなかに多く仕掛けられていたことに気づきました。

誰にでも関わりのあることだったのです。

そんな、いつのまにか行動させられていた
「仕掛け」について知りたい方、ワクワクする方はぜひ読んでみてください!!

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